就職人気業種は広報、企画、国際の3K

ガ島通信さん「広報学会オピニオンショーケースに出席」の中で、藤代氏がどこかの雑誌で読んだ文言として紹介されていたのがこの「新3K」。入社後3〜5年以内の若年層のキャリアカウンセリングでまったくこの通りの傾向があり、実感として納得できる。ここに「経営戦略」を加えて4Kと言えるかもしれない。
彼らが知りたいのはおおむね「グローバルなことができる」「マーケティング企画をする」「広報をやる」「経営戦略にたずさわれる」部署に行きたいがそれはどこか。必要なスキルは何か。どうやれば異動できるのか。といったこと。
話を聞いていくとほとんどの人は「自分がどのようにその部署に貢献できるか」という視点はなく、「異動してそこで勉強させてもらう」ことを期待している。なぜなら今の部署では自分のためにならないことばかりやらされるから。そして自分のキャリアアップのワンステップとして考えている。
しかしそういう人は、実際人気職種の職場からは「要らない」と言われる。当然だろう。会社は勉強させてやる場所ではなく、仕事をしてもらう場所なのだ。ましてキャリアの踏み石にしようとしているだけで来られても、腰を据えていい仕事を期待することは難しい。そういった人気職場の仕事だって、今の部署でやってるような泥臭い地味な繰り返しの作業がないとは言えない。その時どうするのか。
新しい仕事にチャレンジすることそのものを悪いといっているのではない。ただ、多面的にとらえていないのではないか、ということ。別の仕事がしたい、と思った時、そこでどんな一日を送るのか、扱うのは何か(物、情報、サービス等)、どんな人と関わるのか、どんな楽しさがあるのか、どんなつらさに耐えるのか、そういった具体的なイメージを考えてみた方がいい。思い浮かばないところは自分の勝手なイメージにとどまらせずに、ちゃんと調べて確かめる。そうしないと単なるジョブホッパーになってしまい、キャリアの「彷徨い人」になってしまう恐れがある。
青い鳥は実は自分のそばにあるかもしれない。自分が仕事にどんな価値を求め、自分のどんなところを活かせるのか、具体的に言葉にしてみるところから始めてみてはどうか。