私も「就活アドバイス」じゃないけれど
楠さんのエントリ「僕の記事は就活のアドバイスじゃないよ」に勝手に我が意を得たり、とうなづきまくる。
僕が少しでも新卒の連中にアドバイスできることがあるとすれば、社会に出てから最も身を助くのは周囲の評判だよ、ということだ。成績とか能力とか資格じゃなくてね。学生とか若手社員に対して誤った強迫観念を植え付けるメッセージばかり流布されるのは、就活も転職も商売のネタにされてしまったからではないか。みんなリクナビもエージェントも結局のところ商売だって考えて使ってる?みんな恋愛じゃ機縁を大事にしてるだろうに、こと仕事となった途端に最初から出会い系頼みってどういうことだよ!という違和感がある。
これは以前私が就職人気ランキングについて書いた記事「就職人気企業ランキングは就職情報会社の販促ツール以上でも以下でもない?」で言ったことにも重なってくる。
もちろん情報の非対称性があまりにも大きくて、そういう「出会い系」に頼らざるを得ない実情はあるのだろうけど、それにしてもあふれる「情報」にあまりにも右往左往している様子を見ていると、楠さんではないが「就職って終わりじゃなくて始まりなんだからさ、そこをよく考えて生きろよ」と思ってしまう。
労務屋さんの「だから女は働かない?」という記事で、外資系のバックオフィス業務が人気が高いという新聞記事を引用し、このように言っている。
「先のことを真剣に考え」てリスクとリターンを比較衡量して合理的と考える判断をするというのはまっとうな考え方でしょう。外資系金融機関の管理部門が本当にそうなのかは別として、カッコよくて給料が高くて仕事が楽な仕事につきたいと考えるのもいたってもっともな心情と申せましょう。
そう、この不確実な時代を生きていくことを思えばいたってもっともな心情だ。ただし、こういう注意書きがつく。
ただ、そんな職場がそうそうあるわけもなく、だからこそ「3000倍以上という難関」になるわけです。
「仕事だけ」ではない、でも給料などは「仕事だけ」と同じ、という仕事がそうそう増えるわけもありません。
こういう現状を見て、最初から「完全」をめざさずにどこから自分が力をつけていくか、という視点で見ることも必要ではないかと思う。
ところで、一時期は「企画」「マーケティング」「グローバル」の三種の神器が希望職種として多かった印象があるが、最近若手の人達の話を聞いてると「社会貢献」「グローバル」がキーワードになっているような気がする。それ自体をどうこう言うつもりはなく、ああ流行ってるのねと感じるだけだが、その「社会貢献」とは何をすることなのか、「グローバル」とは何が「グローバル」だと言ってるのかということをもう少し自分の言葉に落としこんでおいても損はないのではないかと思う。意外と「社会貢献」「グローバル」なんてことを部署名や業務名にうたっていない場所で自分の本当にやりたいと思っていたことができたりするものだから。
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