上司とは戦略を持ってつきあおう

朝日新聞連載「Let's 仕事のかたち」のリクルートワークス研究所大久保所長回答のしごと相談より。

【キャリアスタートQ&A】上司と部下との板挟みがつらいasahi.com:2006/11/15)

安全より利益を優先する上司と、工場で働く部下との板挟みになっており、それが一番、つらいです。この先、どうしていいかわかりません。長時間労働で時間に追われ、疲れています。
(鉄鋼会社勤務 27歳)

ここで大久保さんが提案するのが「ボス・マネジメント」。

 そもそも上司は敵でもなければ、会社そのものでもありません。あなたと同じ一人のサラリーマン。たまたま早く会社に入っただけで、偶然、あなたと仕事上のパートナーになった人なのです。

とすると、何も言わなくても上司は自分を支援してくれるのが当然、というのはありえないことになる。

 上司は、便利な七つの機能を持っています。(1)あなたの理想的なキャリアを実現するための相談相手(2)仕事の成果や部下の能力の評価者(3)トラブルの処理役・謝罪役(4)GOサインを出してくれる承認者(5)無料でノウハウを教えてくれる師匠(6)できない仕事を代わりにやってくれるパートナー(7)必要な人脈の紹介者、です。これらをすべて、ただで使えるのですから、うまく活用することです。身内と考えずに、顧客のようなものと考えて、戦略的に向き合えばいいのです。

上司との関わりをとかく師弟関係的にとらえがちだが、そういう視点からはこういった発想は生まれない。上司の便利な七つの機能をフル活用できるよう、依存的にならず頭を使って接するべきであろう。