高校2年生の4割が「自分はニートにはならないと思う」

社団法人全国高等学校PTA連合会/株式会社リクルートが実施した第2回「高校生と保護者の進路に関する意識調査」の結果より。

高校生のフリーター・ニートに対する考え方(データで読む高校生:キャリアガイダンス.net)
「高校生と保護者の進路に関する意識調査」(2005)報告書Part1

調査対象は、全国の高校2年生をもつ保護者とその子ども2620組。属性としては
①全国高等学校PTA連合会より依頼した10道県の公立高校各3校第2学年2ク
ラスの高校生と保護者②編集部より直接依頼した東京都の私立高校2校第2学年全クラスの高校生と保護者 となっている。
フリーターについて

1 フリーターでは家族を養っていけないと思う 59.7%
2 アルバイトを通じてやりたいことを見つけるのもいいと思う 38.5%
3 自分はフリーターにはならないと思う 36.5%
4 好きな仕事ならフリーターでもいいと思う 30.7%
5 フリーターになるのは損だと思う 28.5%

ニートについて

1 自分はニートにはならないと思う 40.5%
2 ニートになったら保護者がかわいそうだ 37.4%
3 ニートになる人がいても不思議ではないと思う 34.0%
4 ニートになるのは恥ずかしいことだと思う 30.7%
5 なぜニートになってしまうのか不思議に思う 24.3%

ニートにならないと思う」という高校生が4割というのが多いのか少ないのか、何とも判断しかねる数字だ。一方、保護者側は「80%が「自分の子どもはニートにならない」と回答し、生徒より保護者のほうが楽観視」している模様。
また、子供は「、「自分はニートにならない」「ニートになったら保護者がかわいそうだ」「ニートになるのは恥ずかしい」「なぜニートになってしまうのか不思議」といった項目は、保護者とよく話すほど支持率が高い。一方、「ニートになる人がいても不思議ではない」「ニートもひとつの生き方」といった項目は、保護者と話さないほど支持率が高くなる傾向」があり、保護者は「親子の会話が少ないほど、子どもの希望進路を知らないほど、ニートになる可能性を危惧」とのことから、親子のコミュニケーションの度合と意識との関連が見られる結果となっている。

その他、調査結果の全体的概要としては

■「進路を考えるときの気持ち」は「不安」が増加。「楽しい」は減少
■「働くことへの気がかり」は高校生の71%があると回答。前回43%から大幅増
■「働く気がかり」の中身は、1 位「就業不安」、2 位「収入不安」、3 位「人間関係」
■「未来社会は好ましくない」と思う高校生は66%、保護者は72%
ニートの認知率は高校生7 割、保護者8 割
■「進路について子どもにアドバイスするのが困難」と思う保護者は3分の2

とあり、先行きの不透明さに不安感を親子共にかなり感じている様子が浮かぶ。

親子のコミュニケーションの現状など興味深い項目が並んでおり、一通り目を通しておきたい調査だ。