高卒者の進路、「就職・進学以外」が1割/日高教など調査

#気になった部分。

大都市圏や大手企業の求人は増えているものの、生徒は給与やその他の待遇を見て、家を離れて仕事をすることに生活不安を抱き、求人があっても受けなかったという例も多くだされています。地元の求人は依然として低調です。「地元志向が強い」生徒が多くなっていることともあいまって、実際の就職状況は改善されてはいません。地域振興をはかり、地域での雇用をどう創出していくのかが、大きな、しかも切実・緊急の課題になっています。

地域雇用の低調さはおそらく高校生のみならず大人も同じで、しわよせがいっていると想像される。

「就職・進学以外」は、フリーター・ニートの予備層と考えられる卒業時に就職決定できなかった者と進学も就職もあきらめた者の合計です。本調査では「就職・進学以外」の生徒は、全卒業生の9.4%です。昨年は、9.8%〓119,621人(「文科省学校基本調査」*含む「一時的な仕事に就いた者」)、一昨年は、10.3%〓132,550 人(同)と、約1割が就職できず進学する予定もない状況が続いてきています。9.4%の「就職・進学以外」の卒業生の内、全卒業生の2.9%は就職希望者で、残りの6.5%は、就職・進学をあきらめている層です。2004年10月末調査での「就職・進学以外」の生徒は4.5%となっており、10月末から卒業までの間に数%の生徒が就職をあきらめていることが読みとれます。就職状況が依然として厳しい状況の下で、就職難を打開することがこれらの事態を改善する根本的方策ですが、当面、既卒の就職希望者には就職斡旋と職業訓練の機会を具体的に保障するとともに、進路指導や進路・職業・労働の教育の課題についても深い議論が求められます。

10月末から卒業までの間に就職をあきらめてしまう層に対してどごまできめ細かいフォローができるのか。ハローワーク足立の事例など参考にならないだろうか。

内定取り消し・求人取り消しなどルール違反が絶えない    
内定をもらったのに倒産等によって内定を取り消された例は、13件(36校に1件) で、昨年は、8件(42校に1件)です。「試験後、長期間待たされ、そのあげく、内定取り消し、謝罪もない」というひどいケースもありますが、主として経営悪化を理由にしたものです。
求人取り消しは44件(11校に1件)あり、昨年の36校に1件と比較すると大変多くなっています。多くは経営悪化を理由にしたものですが、昨年問題になった水産庁の船舶職員採用試験中止によって就職が決まらず卒業するという生徒がでています。また事前に体験労働をさせて、本番の試験もなしに不合格にした、職場見学にこないからと受験を拒否されたケースもあります。
面接時のル〓ル違反も、101件もあります。家族の収入、職業、宗教、尊敬する人物を聞かれる、「面接時に別の学校からとるので他社を受験したらどうか」「嫌だったら5日以内に辞退してくれ」「求人票と異なる職務内容を提示された」などです。
このように求人側が買い手市場を利用して就職ル〓ルや法令を軽視・無視する動きがさらに広がっています。

「事前に体験労働をさせて、本番の試験もなしに不合格にした」というのはひどいと思うが、経営悪化で内定取消はやむを得ない気もする。もともとそういう企業は求人をするな、ということかもしれないが。

自衛隊の勧誘について
就職難が続くなかで自衛隊入隊が一つの選択になっています。しかし、「学校を通さないで家庭訪問する」ケースや、「卒業生の進路一覧の提示や、在校生の進路希望の資料提示を求める」など就職ルールに反すると同時に求人活動とは大きく逸脱した要請があったことが指摘されていましした。地域に基地を抱え、自衛隊員の保護者が多い地域の学校で、「例年20〓30人の受験があったが、今回は希望者が激減した」ということが起こっています。自衛隊イラク派兵の影響だと思われます。

映画「華氏911」の軍隊勧誘を思い出す。