日本社会心理学会第50回大会でポスター発表

相当ご無沙汰になってしまったが、ようやくまとめて報告できるところまで来たので遅ればせながら。

というわけで、先日の連休に開催された日本社会心理学第50回大会にて、学会デビューを果たしてきた。
私の発表は初日夕方だったのと、せっかくの初学会なのでフルに体験したいと思い、前日深夜に大阪入りし、当日朝から口頭発表を聞き、シンポジウムを聞いてからポスター会場で準備。と言っても持ってきたポスターを貼る程度ではあるが。

テーマは「企業内ソーシャルネットワーキングサービスと組織内集団間バイアスの関連性について」。修士論文をもう少し焦点を絞った形でまとめたもの。(要旨論文は社会心理学会のサイトで掲載され次第リンクを張るつもりだが、もし興味をお持ちいただいた方がいらしたら直接ご連絡いただければ個別にお送りさせていただければ。)

企業を対象にした研究はほとんどない中でどのくらい興味を持っていただけるものか不安だったが、7〜8名の方から質問やコメントをいただけた。中でも地域支援の研究をしている東北大の方とは「共感」「コミットメント」などのキーワードでけっこう話し込んで、非常に刺激的だった。

他の口頭発表、ワークショップ、シンポジウムなどなるべく事前にプログラムでチェックして参加するようにしていたが(プログラムはこちら。ただし全部で114ページ・5.8MBの巨大pdfファイルのためご留意を)、大会シンポジウムは「脳神経科学の発展と社会心理学」がとても興味深く面白かった。またワークショップ「行動遺伝学的アプローチは社会と心理学にどのような意味を持つか」では、ゲスト指定討論者として経済学者の阪大・大竹文雄先生が登場して、以前からのファンだった私は最前列で萌え死にそうになっていたことはここだけの話(笑)。会場が暗くて写真が取れなかったのが一生の不覚。内容は、私の勉強不足なのだろうと思いつつ、行動遺伝学そのものがなんとも私には微妙な感じだったので、大竹先生のパートになってやっとまともな話に入ったという印象。いや、ひいき目でなく。テーマが所得格差・学力格差となると、それを遺伝で語れるかどうかというのも何だかなあと思うし、じゃあ語れたとして一体どうすればいいの、というところでも疑問だったもので。

それから、プログラムで見つけて気になっていたTwitter研究のこちらの発表も聞きに行った。

E3-02
Is Twitter a blog or a SNS?
How and why users are using Twitter?

○Kyoko Kato :Tokyo Keizai University, Graduate School of Communication Studies
Yasuyuki Kawaura : Tokyo Keizai University, Graduate School of Communication Studies

発表者はITmediaで「きょこコーリング」というブログを書いている加藤恭子さん。今見てみたらご自身のブログ記事「6月実施のTwitter調査結果第2弾のご報告です。」の中で発表資料へのリンク(pdf)も張られている。
懇親会でお話しさせていただいて、今博士課程にいらっしゃるとお伺いした。企業陣として働きながらCMC研究をしている仲間が増えたようで、勝手ながら励まされる気持ちになった。

初めての学会は、朝から晩まで社会心理学にどっぷりつかれる、とても刺激的で楽しい、至福の時間だった。名刺交換をして他の研究者の皆さんとも少し知り合うことができたし、とても有意義に過ごせて、がんばって発表した甲斐があったなあと思っている。
またコメントをいただくことで自分では思いつかなかったキーワードを得られて、今後の論文執筆へのモチベーションが予想以上に高まった。これからも細々とではあるが研究に関わり続けていこうと思う。がんばろう。