「ジェンダー経済格差」川口章著

大竹先生の記事「ジェンダー経済格差」で知った出版予定の本。
かなりキャッチーなタイトルはもちろん、目次を見てもとても面白そう。

序 章 ジェンダー経済格差とは何か:課題と分析方法

第1章 ジェンダー経済格差は男女の適性の違いから生じるのか

第2章 なぜ企業は女性を差別するのか(1)

第3章 なぜ企業は女性を差別するのか(2)

第4章 現実は理論を支持しているのか

第5章 ジェンダー経済格差を生み出すメカニズムは何か

第6章 なぜ日本の雇用制度のもとでは女性が活躍しにくいのか

第7章 結婚や出産によって賃金はどう変わるのか

第8章 男女が働きやすい職場とは

第9章 革新的企業では女性が活躍しているのか

終 章 ワーク・ライフ・バランス社会実現をめざして

大竹先生の紹介文によると特に興味深いのはこのあたりか。

株主によるガバナンスは、労働者の敵のように思わることが多い。しかし、この章の分析によれば、株主のガバナンスが効いて、経営改革に取り組んでいるいる会社ほど、女性が活躍していることが示されている。こうした企業を後押しするためには、ワーク・ライフ・バランスの実態に関する情報公開を義務付けることが有効だという政策提言がされている。

そう言えば先日のRIETI BBLセミナーは、シカゴ大の山口一男教授による「男女の賃金格差解消への道筋」というテーマだった。(当日資料はこちら)出席できなかったが、ここ最近のワークライフバランス方面の盛り上がりに伴って「でもね」と出てきた、重要な本音の部分と言えるかもしれない。

ジェンダー経済格差

ジェンダー経済格差

論争 日本のワーク・ライフ・バランス

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