筑波にスタバ

土曜のゼミに向けて準備しないといけない宿題があり、休日を使ってと思っていたのに、こういう時に限って小ネタを拾ってしまう。明らかに逃避なのはわかっているのだけれど。

大学にスタバは必要か 筑波大でHOTな論争(MSN産経ニュース)

 大学によると、減少気味の利用者を増やすことや閲覧室での飲食をやめてもらうことが目的。閲覧室は飲食禁止だが、実際には飲食物を持ち込むことが常態化している。

教授の1人が大学新聞に“スタバ無用論”を投稿。「喫茶店を設置し利用者が増えても何の意味もない。マナーの悪い学生には厳罰で対応すべき」などとしている。

大学図書館にスタバが併設されたらしく、うらやましい。

で、その大学新聞を見てみたら。

「大学にスターバックスは必要か」筑波大学新聞 第267号(pdf)※p10に記事あり

スターバックスを導入したら、大学はアメリカの文化支配を正当化してしまい、アメリカ文化への追従を促してしまいます。

私たちは支配的なアメリカ文化や商業主義や消費主義をもっと恐れ、警戒すべきです。そして大学はそれらに迎合せず、屈することもない「精神的権威」であることを貫徹すべきです。

えーと、ここはどこの天安門?と突っこみたくなるような檄文。
マナーの話より文化論の話が大半を占めてるような気が。

どんな先生なのかと研究科の教員リストを見てみたら、

津田 幸男(TSUDA, Yukio)

主な研究テーマ
英語支配論。権力化している英語が生み出す言語とコミュニケーションの不平等の可視化とその対応策。 世界の言語文化の「英語化」「アメリカ化」の実態。消滅に瀕する言語及び言語権。

こういう立場の先生なら、こう書くのもむべなるかな。

一方学生さんの反応は。図書館学科(春日キャンパス)の学生さんらしい方のブログ記事より。

筑波大学附属図書館・スターバックスOPEN -思った以上にいいんじゃない?(かたつむりは電子図書館の夢をみるか)

スターバックス効果でなんか中央図書館エントランス付近全体が格好良く見えるような・・・学内に人のたまり場は数あれど、こんな洒落た雰囲気のところはあんまりないのでこれはいいんじゃないか

写真で見る限り外装も内装も落ち着ける感じだし、たしかに学生さんが毎日使う価格帯ではないかもしれないが、いい感じではないかと。

掲記ブログの別記事で紹介されていた地元紙の報道内容。

筑波大図書館に喫茶店/スターバックスがオープン 【常陽新聞 2008/03/19 09:56:37】

同大のコーヒーショップに関する説明会にはスターバックスコーヒージャパン社を含む5社が参加。実際にはドトールコーヒー社も提案書を出した。腰塚武志副学長が委員長を務める厚生会連絡委員会が検討した結果、「スターバックスの方が平均価格が100円程度高いが、業務内容や社員教育がしっかりしている」と判断し、同社を選んだ。

以前は同所に全国の新聞が閲覧できる新聞コーナーを設置していたが、インターネットの普及とともに集客効果が薄れたため、2005年から始まった学内リニューアルの一環として設置。同社からテナント料などの料金は受けず、出店に伴う備品の一部は同大の厚生会が提供している。

そうそう、筑波大は生協がないのだ。だから厚生会。

開店の20分前から並んでいたという同市春日、同大2年加藤遼一さん(20)は「コーヒー店の設置はうれしい。図書館は以前から利用していたが、通う楽しみが増える」と話した。

こうやっていろいろ見てくると、冒頭の産経の記事はってどうもピントがずれ気味と言うか、うすっぺらいと言うか。「ネット情報だけで記事書いてるんじゃないの?」と言われてもしょうがない内容だと感じてしまうところ。

2008/3/22追記:
偶然「筑波大の生協」という名前の、筑波大学生活協同組合準備会が運営するブログを発見。設立準備活動中の模様。