ニュー規制改革会議さんが暴走してるらしい

いつも愛読している「EU労働法政策雑記帳」のhamachanこと濱口桂一郎さんが、「規制改革会議さん全開」「規制改革会議さん全開その2」で、新聞記事からのその全開ぶりをお知らせしてくれましたが、とうとう「規制改革会議再チャレンジワーキンググループ労働タスクフォース」の名による「脱格差と活力をもたらす労働市場へ−労働法制の抜本的見直しを」という意見書を発見された模様。

規制改革会議の大暴走

この意見書の凄いところは、労働に関わりのある人々全てを敵に回そうとしているらしいことです。

>行政庁、労働法・労働経済研究者などには、このような意味でのごく初歩の公共政策に関する原理すら理解しない議論を開陳する向きも多い。当会議としては、理論的根拠のあいまいな議論で労働政策が決せられることに対しては、重大な危惧を表明せざるを得ないと考えている。

まあ、行政庁が何にもわかっとらんでアフォなことしとるというのは聞き飽きた悪口ですから今さら何にも感じませんし、労働法学者が硬直的でアフォの塊というのもまあよく聞かされる話ですから、ふむふむというところですが、そうですか、遂に労働経済学者の皆さんにも宣戦布告ですか。樋口先生や清家先生のように労働関係をうまく回すのに市場原理をいかに活用していくかを一生懸命考えておられる方々も「初歩の公共政策に関する原理すら理解しない議論を開陳する向き」だというわけですな。

東大法学部卒業の行政法専攻の元建設官僚ドノがそこまで言うと。

以下hamachanの鋭いつっこみが続くので、詳細はそちらをご覧いただきたく。

しかしこの報告書、私の頭が悪いせいか、何を言いたいのかさっばりわからない。「今の路線は悪だ、ぶっこわせ!」とだけ言ってるように読めてしまうのだが。

尚、この「再チャレンジワーキンググループ労働タスクフォース」の主査である福井秀夫氏が昨年日経新聞紙上で発表した解雇規制に関する文章に、労務屋さんが「解雇規制は学歴差別を助長するか」というエントリで厳しくつっこまれている。福井氏はこういう主張の方なんだと押さえておいた方がよさそう。