その批判は正当?不当?批判の種類を判断しよう

日経ビジネスアソシエ連載のアサーティブ・トレーニング。2006.10.17号の内容を飛ばしてしまっていたので順序が逆になってしまったがここで取り上げる。
連載はここからが「応用編」となって、より難しい状況に取り組む。それが「批判に対処する」だ。

まず批判の対象となる領域を分けてみる。記事本文にはこうある。

批判を受けるべきではない、批判の対象外の領域の領域Aと、批判の対象となる領域Bである。生まれや信条、人格、感情など、自分では変えられないものは領域Aに入る。自分で変えられないものと変えられるものの間には、明確な境界線があり、この境界線を越えてAの領域に踏み込んできたら、それは不当な批判だ。きっぱりと否定していい。(中略)
それに対して、行動や態度、考え方や言い方などは自分で変えることができる。この領域Bには正当な批判と不当な批判の両方があり、2つを分ける基準は、自分で当たっていると思うかどうかだ。当たっていれば正当、当たっていなければ不当な批判である。

私自身のことを書くと、以前はこの領域AもBもすべてごっちゃにして、しかも「自分が全部悪い」と受けとめてしまった。だから批判されるととにかく謝り自分が何とかしないといけないと思い込み、結局どうにもできなくて苦しんでいた。批判してきている相手の方がおかしいなんて思っちゃいけないと思っていたのだ。
さらにもうひとつ特別な種類もあるという。

以上、批判には正当な批判と不当な批判の2種類があるが、もう1つ、心の急所への批判とも言うべき特別な種類があることを知っておこう。誰にでも人に踏み込んでほしくない領域がある。批判されると心が痛み、思わず感情が爆発する、いわば地雷のような領域だ。これは、正当な批判や不当な批判とは別物として扱う。もし誰かに言われたなら、「その言葉は言わないでほしい」と伝えるにとどめて、ゆっくりと癒す必要かある。

そして領域Bへの批判の内容により、このように対処が変わってくると書かれている。

■正当な批判の場合
・同意する、事実を認める→自分でも改善したいと思っている→意思表示
            →自分はそれでいいと思っている→意思表示

■正当か不当かわからない場合
・具体的に尋ねる

■不当な批判の場合
・事実とレッテル貼りを分ける
・きっぱりと否定する
・具体的に何が問題なのかを聞き出して、問題解決に持っていく
・聞き流す/立ち去る(あまりにバカバカしい場合)


批判をされたら、まずそれは領域AなのかBなのか、正当か不当かを考えるところから、アサーティブなコミュニケーションを試していこうと思う。