転職で見られるのは「応用できそうな力」

朝日新聞夕刊連載の「Let's 仕事のかたち」での小島貴子さんの【キャリアスタートQ&A】。今回は転職についての相談。

転職ではどんな点を見られるのasahi.com:2006/09/13)

 採用目的は違っても、企業が「見たい」「知りたい」と考えているのは「あなたがどんな能力を持っているのか」、そして「これまでどんな仕事をしてきたか」です。
 企業側に「この人ならこの仕事ができそうだな」「この人がほしいな」と思わせるには、自分の能力と経験を整理して、的確に伝えることが必要です。面倒でしょうが、次のことを書き出して下さい。
 (1)これまでの経験と、転職先で求められる能力(実際の業務)との共通項。共通項が見当たらないときは、これまでやってきた仕事から応用できそうなことを洗い出す。
 (2) (1)の詳しい中身。実績や数字だけでなく、そこでの工夫・発見・疑問からどんな結果に結びついたかについても。
 (3)転職後、どんな働き方をしていきたいか。

さらに、「異業種からの転職であっても、持っている力、これまで培ってきた力が応用できればいいのです。」とも。

この(1)から(3)、簡単そうに見えるが作ろうとするとなかなか時間がかかる。
(1)では「転職先で求められる能力」を想定するのが難しい人が多く、ひとりよがりになりやすい。
(2)では所属歴を羅列するだけで「そこでの工夫・発見・疑問からどんな結果に結びついたか」なんてことまでは行き着きそうにない人たちも。
そして(3)は自分勝手なキャリアプランを滔々と語ってしまう。

これも一種のマーケティングで、相手に自分を買ってもらわないことには話にならないのだが、転職ではないにしても社内募集や社内FAだとそういう発想が持ちにくいらしい。
場所は変わってもこんなふうに力を発揮できる、ということをどうやって相手にわかってもらえるように伝えるかが勝負なのだと思うのだが。