今日はnikkeibp.jpでうつと躁両方の話題が

●うつ
部下の「心の病」への正しい対処法 最終回 職場復帰:拙速な復帰は再発の元IT pro:2006/06/29)

拙速に復職させて,かえって症状を悪化させるケースが多い。最も典型的なのは,復職できるほど症状が良くなっていないにもかかわらず,部下自身が復職を申し出てくるケースだ。上司としては待ちに待った復職だが,安易に申し出を承諾してはならない。

 必ず主治医の診断書を本人に提出させ,主治医が復職を認めていることを確認したうえで承諾するべきである。本人の了解を取って,主治医に意見を聞くのも良い方法だ。産業医やカウンセラーなどの産業保健スタッフが社内にいる場合,産業保健スタッフとともに本人を交えて復職の計画を立てるのが望ましい。

申し訳ないと思ったり、早く戻らないとという焦りで本人が復職を申し出てくることが多そう。

 実際に職場復帰となっても,最初から以前と同じ戦力になることを期待してはならない。まずは毎日,会社に来ることが目標になる。仕事は当面,データの集計や文章の校正などの単純な作業にとどめる。もちろん残業はさせない。

 復職してから数年は,良くなったり,悪くなったりを繰り返しながら快方に向かっていく。上司としてはやきもきさせられるが,辛抱強く回復を待つ必要がある。残業させられるようになるのは何年か先と考えるべきだ。

 職場復帰後は,以前に比べると能力が落ちる傾向がある。きつい仕事に対して逃げ腰になっているように感じることもあるかもしれない。上司としてはイライラするかもしれないが,うつ病の症状や薬の副作用の表れと考えて欲しい。

となると上司のストレスも相当なものになるんじゃないかと思いながら読んでいたら、そこについても触れてあった。

 部下がうつ病になると,上司は極めてつらい立場に追い込まれる。もともと人員の余裕などない中で優秀な部下が第一線から長期離脱しても,回復を辛抱強く待つしかないからだ。休養した部下の仕事のしわ寄せから,上司やほかの部下が連鎖的にうつ病になるケースもある。そうならないためにも,部下のメンタルヘルスに日ごろから気を配り,うつ病を予防することが極めて重要になることを,最後に強調しておきたい。

まあそれもその通りなんだが、うつの部下を持った上司を支えるサポート機能も産業医やスタッフで持つ必要があるのではないか。

●躁
躁状態の話が出るのは珍しい。ケースを読むと躁鬱っぽいけど。
躁状態にみえる社員への対応【前編】産業医からのアドバイス(NB Online:2006/06/29)

入社7年目の今年の春から社内で大きな声で、業務時間内であることに関わらず、次から次にしゃべりつづけているという状態です。話をしている内容といえば、社内で一番の成績をあげてみせるとか、今期は100億円の売上を目指すというような感じです。

という部下に対してどうしたらいいか、という上司の相談。

 躁状態というのは、気分が高揚しあらゆることを成し遂げられるような全能感を伴うものです。次々に考えやアイディアが浮かび、大言壮語を繰り返すだけでなく、時に攻撃的になり、人間関係に支障をきたすことや、自家用車や不動産等のとても高価なものを安易に購入してしまうさえあります。

そういえば北杜夫氏も躁鬱病で、躁状態になると株をがんがんやったとインタビューで言っていた。

部下が病識(自分が病気であるという認識)を持っていないという前提での方策として以下の項目を上げられていた。(1)〜3)は詳細も書かれていたが、ここでは略。)

1) 定期的に対話を持つこと
2) ある程度の予防策をとっておくこと
3) 自身が感情的にならないこと
4) 問題の整理の後の対応
   ・問題をこれ以上は継続しないという目的で、医学的な評価のための産業医の面談を勧めて、その結果に基づいて専門医への受診を勧めてもらいましょう。
   ・家族があって、Iさんの了解が取れれば連絡を取ってみましょう。