朝日新聞 4/13の社説より「リンチ殺人 警察の怠慢が裁かれた」「6者協議 北に吹く冷たい風」
http://www.asahi.com/paper/editorial20060413.html
「リンチ殺人 警察の怠慢が裁かれた」
●要約
栃木県で99年に起きたリンチ殺人事件の被害者両親が加害者と県を相手取って損害賠償を求めた裁判で、遺族の主張を全面的に認めた判決が下った。警察に何度も捜査を求めたにもかかわらず捜査を怠り逮捕の機会を逃していたことが判決文に明示されていた。これはまったくの怠慢であり安全を守る命綱である警察がここまで堕ちたのかとがくぜんとする。警察は判決を重く受けとめなければならない。
○コメント
今に始まったことではなく、桶川ストーカー事件など例はいくつも上げられる。社説は「その社の主張として載せる論説」なのだから、状況説明をただ載せるのではなくこれまでの類似事件から何を学ぶべきか切り込むべきではないか。いっそ署名記事にしてはどうだろう。
と思っていたらid:finalventさんが毎日の社説を紹介していた。
http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20060413/1144887201
しかし、警察組織は依然として機能不全状態から完全に回復したようには映らない。相変わらず警察官の不祥事は続く。部内には中間管理職の指揮、監督のあり方への疑問や不満の声が渦巻く。大量退職者が出る07年問題を控えて、ベテラン捜査員から若手への捜査技術などの継承がスムーズでないことへの不安やいら立ちも広がっている。大都市周縁の警察署では多発する事件に追われ、多数の警察官が休日も満足に休めずに疲弊しているのが実情だ。
市民の身体、財産を守る使命をまっとうするために、階級制度やペーパーテスト重視の昇進システムの見直しをはじめ、さらなる改革の断行が必要だ。警察官の増員も徐々に進められているが、組織ごとの適正配置を心掛けることはもちろん警察本部ごとの定数も点検し、市民の訴えに即応できる態勢を確立しなければならない。同時に、従来は専門的な捜査員の育成に重点が置かれてきたきらいがあるが、犯罪の未然防止や被害が軽微な段階での解決を目指すには、警察官一人一人の事件を見立てる力を培い、警察署ごとの基礎捜査力を高めてもらわねば困る。
こういう内容の方が個人的には納得できるなあ。
「6者協議 北に吹く冷たい風」
●要約
東京で開催されている北朝鮮6者協議で、事態打開のための北朝鮮と米国の直接対話が期待されていたが実現しなかった。マカオの銀行の北朝鮮偽札資金洗浄疑惑対応で米国銀行がマカオの当該銀行と取引停止し、北朝鮮関連口座が凍結されたためだ。資金洗浄や拉致など北朝鮮に吹く冷たい風を北朝鮮は肌で知って平壌にそのまま伝えてほしい。また米国はイラン・イラクと同様北朝鮮問題にも積極的であってほしい。
○コメント
ああ北朝鮮。昨年9月に共同宣言で「北朝鮮の核放棄と経済支援、米国や日本との関係正常化を目標として描いた」って本当なのか疑わしくなる相変わらずの状況。あと、最後のイラクやイランの話は何だか論理通ってないような気が。