性犯罪の再犯を防ぐプログラム、東京医科歯科大が実施

東京医科歯科大が性犯罪者専門外来を開設へ(Medwave・要無料登録)

難治疾患研究所では、性犯罪者の治療を継続して行う受け皿が必要と考え、性犯罪者専門外来を開設することにした。同時に、自発的参加希望者も受け入れるが、こちらは犯罪を未然に防ぐための治療プログラムという意味合いとなる。
具体的な治療は、認知行動療法にもとづくグループセッションや個人面接、あるいは薬物療法を検討している。グループの構成は、6〜8人を1グループとし、基本的には固定したメンバーで行う。1セッション2時間で、12セッションを1クールとし3カ月間実施する計画だ。

ドメスティックバイオレンスや薬物問題とも共通点はあると思うが、厳罰主義ではおそらく犯罪が減ることは期待できない。

性犯罪者再犯防止教育、「自己分析」軸に5科目 法務省asahi.com:2005/12/15)

こちらの記事にもあるように、「認知行動療法」ベースのプログラムをきちんと実施することである程度の効果は得られるのではないか。いずれにしろ、継続した精神的サポートが必要だろう。

そういう意味で、川越少年刑務所自助グループ的取り組みは先行事例として非常に参考になる。

【keyperson@saitama】川越少年刑務所法務教官 篠原康夫さんasahi.com:2005/12/05)

 「性犯罪、薬物犯罪など、依存症の受刑者に対しては、世界的にも、グループワークによる、認知行動療法が効果的だと言われます。私たちは、ただ薬物はダメなどの知識を押し付けるのではなく自らの認知のゆがみや、感情を理解しながら修正していく方法を、89年からやっています」

「絶対に大丈夫ですと言っているうちは、自分の嫌なことを見ずに、無かったことにしてしまっている。それが、グループワークの回を重ねるごとに、本人たちがビックリするぐらいに嫌なこと、恥ずかしいことを口にして、さあ、どうしようと仲間で考え出すんです」

 「薬物で悩む人には存在価値が大事なのだということを分かって欲しい。薬物に依存してしまう自分の本当の気持ちを見つめてこそ幸せが手に入るのですから」