内閣府の資料、マスコミが「所得格差ネタ」だけ拡大報道?

昨日clipしたニュース「所得格差の拡大「見かけ上の問題」 内閣府が否定」の元ネタは、内閣府が19日の月例経済報告の関係閣僚会議に提出したレポートの一部だった。
元ネタはこちら(PDFファイル)。
全体で16ページの資料の内、経済的格差について言及してるのは10ページから14ページ。概要を引用すると

  • 格差拡大の論拠として、所得・消費の格差、賃金格差等が主張されるものの、統計データからは確認できない。
  • 中流意識は未だ根強いなど、個人の生活実感においても格差が拡大しているという意識変化は確認されない。
  • ただし、ニート、フリーター等若年層の就業・生活形態の変化には、将来の格差拡大要因を内包していることには注意が必要。

ということで、「下流社会」「希望格差社会」などのキーワードを激しく意識している様子が見えるが、所得の話だけしているわけでないこともわかった。
ニート、フリーター問題については

  • 企業による雇用保障のない「フリーター」等の非正規雇用者は正規雇用への流動性が少なく、雇用の二極化が進むおそれがある。
  • ニート、フリーター等の自立支援に関しては、能力開発の実施や地域一体となった若者の職業的自立の支援等の対策の充実が重要。

と指摘している。
やっぱりちゃんと原典に当たらないとダメですね。反省。