労働政策研究・研修機構/子どもがニートになったなら

#7/8NHK出版より「子どもがニートになったなら」(玄田有史小杉礼子労働政策研究・研修機構共著)が発行されるのを記念して、現場で支援に携わる人達のインタビューを掲載。今回はNPO法人「育て上げ」ネット理事長の工藤 啓氏。

―――親に対してアドバイスがあればお願いします。
 本人たちが「助けてください」と言うわけもないので、ニートの居場所というのはだれもつかめない。だから親が手を挙げてくれるだけで十分です。ただ、親がニート状態である場合が結構ある。専業主婦の方が多くて、話を聞いても、友達もいなさそうだし、一人で孤立している母親が多い。だからまず手を挙げてください、ということです。あとは腹を据えること。僕らがちょっと厳しく言うと、「可愛そう、もう行かなくていいわよ」とやられちゃう。すると、第三者は支援しようがない。
 ニート支援というのは親支援のようなものです。ターゲットは親なんです。