こんなキャリアカウンセラーはいらない

植田寿乃さんの「幸せなキャリア&恋愛探しのワンポイント」というブログで、今年のキャリア・コンサルタント全国大会に出席された感想を「キャリアコンサルタントの資質」という記事で書かれている。

シンポジウムのテーマの「キャリア・コンサルティングの可能性と未来」は興味深いテーマでしたが、かなり眠かった(笑)
しかしながら、あるパネラーの発言はその資質についてのものでした。

★キャリアカウンセラーの資格をとっても、それを活かす場が無いカウンセラー。
★資格をとったものの職が無くて路頭い迷っているカウンセラー
★資格をとったけれど、威圧的で断定的でカウンセラーとしての質が伴ってないカウンセラー

このような方がかなり増えているらしいのです。資質の低下が、その職種自体の社会的な地位を落とすというもの。

そういえば、
「仕事紹介のシステムが無いなんて高い金出して資格とったのにひどい」
「シンポジウムなんかよりも食べていく手段を教えて欲しい」
NPOを立ち上げたって、キャリア相談に金払ってくれる客がいない」
休憩時間にあちこち耳にする会話です。

なんか勘違いがあるようです。

私自身は早い時期(2002年1月)にキャリアカウンセラーの資格をCDAとGCDFの2種類取ったのだが、その頃から実はこういった問題は耳にしており、時間が経ちキャリアカウンセラー(コンサルタント)という資格の認知度が高まれば高まるほど、問題は広がり、大きくなっていると思う。
極端に言えば、定年後の手に職として資格を取られる方々に「勘違い自称カウンセラー」になられる方が比較的多く見られ、「人生相談」「アドバイス」の延長、つまり自分語りをカウンセリングと勘違いして、結果としてクライアントに迷惑をかけていると予想される。
その現場を実際に見ている訳ではないが、向上研修でロールプレイングを行うとよくわかる。その手の方々は一目見るとだいたい予想でき、実際やってみると案の定とても安心して相談できるレベルではない。しかも始末の悪いことに、正直にフィードバックすると「この小娘は何を言っているんだ」という表情をして、なぜ自分がそのように言われているのかを理解してくれない。練習の場でこうなのだから、実際の面談の場でどうなのかは想像できる。
シンポジウムで懸念されている通り、こういう方々の存在はキャリアカウンセラー(コンサルタント)の社会的信用に関わる。カウンセラーは誰でもなれるものではなく、向き不向きがあるのは厳然たる事実だ。資格認定団体の皆さまにはぜひそのあたり厳しく見極めていただきたい。資格の乱発は結局自らの首を絞めることになるのだから。