子どもにたいする性的虐待(sexual abuse)あるいは性的搾取(sexual exploitation)
はてなブックマーク経由で知ったコンテンツ。
話はチャイルド・ポルノから児童への虐待〜特に性的な〜ものへと進んでいく。
近親相姦というと、人里離れた山奥に住む、知能が低く貧しい男が娘を犯す、というイメージを抱いている人が多いようだが、少なくとも現在では、近親相姦は貧富の差や教育程度の差とは無関係に起きている。むしろ中産階級に多いという統計もある。
では、どういう父親が娘とインセストを犯すのか。多くの臨床例から明らかなのは、内向的性格で、社会的に孤立している、あるいは少なくとも孤立感を抱いていることが多い。そういう父親は家族を大切にする、というより家族が彼にとって唯一の拠り所なのである。
このあたり、以前読んだ「マンガ 子ども虐待出口あり」(イラ姫, 信田さよ子著)にも似たような記述があったので、おそらくこの世界では「定説」に近いと思われる。この中では年頃の娘が入浴中の脱衣所をうろつく父親を「妖怪風呂場じじい」と呼んでいたが。
児童への性的虐待問題についての本としては、私のおすすめは「セクシャルアビューズ―家族に壊される子どもたち (朝日文庫)」。当事者の苦しみやさまざまな無理解、そしてそれを乗り越えて生きていこうとするサバイバーたちへの暖かい視点がうれしい一冊。
セクシャルアビューズ―家族に壊される子どもたち (朝日文庫)
- 作者: 山口遼子
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 1999/11
- メディア: 文庫
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