「社内ニート」への問題意識

はてなブックマークで人気エントリに上がっていた「増殖する「仮面ニート族」への対処法」。PRESIDENT最新号に掲載されている記事のWeb版。

 若者にとって働くことの自明性がなくなってしまった今、彼らは“働くこと”の意味を強く求めるようになっている。自明性がなくなったということは、一人ひとりが自分なりに働くことの意味づけを行わなければならないということである。
 ニートが働かない、働けないのは、働くことの意味を見つけられずに身動きがとれなくなっている状態であると理解すべきだろう。
 だとすれば、若者に意欲を持って働いてもらうためには、われわれの世代が働くことの意味を見いだす手伝いをしてやることが必要であり、義務なのではないだろうか。
 あなたの会社では、働くことが自明であった時代の感覚をいつまでも引きずったまま、昔と変わることのないマネジメントを行っていないだろうか。

とあるが、それ以前に自分にとっての「働くことの意味」を自分の言葉で語れる中高年は一体どのくらいいるのだろう。若者に対して「われわれの世代が働くことの意味を見いだす手伝いをしてやる」前に。
もちろん、働くということに対する意識に世代差があるということを前提としたマネジメントの提唱は大切なことで、「やる気」「がんばり」ですべてが解決するようなことを言い続けている部長クラスがどれだけ30代の中堅社員をつぶしているか自覚を促し続けてほしいが、一方でニート問題を「若者世代だけの問題」、つまり「自分とは関係ないこと」として捉える論調には違和感を感じる。中高年世代の内なる空洞感の拡大再生産がニートとして現れているのではないかと思うからだ。