日経アソシエでアサーショントレーニングの連載始まる

今週発売の日経ビジネスアソシエ 2006.07.04号で始まった新連載企画「話しあえる人間関係を作るアサーティブ・トレーニング」。

アサーティブって何?という疑問にはこちらを。

「アサーティブネス」とは、自分も相手も大切にする一対一のコミュニケーションのあり方である。直訳すると「自己主張すること」という意味だが、自分の意見を押し通したり、相手を説得して「イエス」と言わせるためのスキルではない。私はこう思うけど、こんなのはどう?といったように、「話し合える人間関係を作るためのコミュニケーションスキル」であると森田講師は強調する。

アサーティブでないコミュニケーションパターンは、ネッチー(攻撃性を隠して支配するタイプ)、オロロ(自己犠牲的で我慢するタイプ)、ドッカン(人に食ってかかる攻撃的なタイプ)があるという。

3つに共通しているのは、本当に伝えたい気持ちを伝えていないということである。表現されない感情はいずれ何らかの形で外に出て、体の不調となって表れるか、身近な人間にぶつけて人間関係をダメにしてしまう。

誰もが身に覚えがあるだろう。私自身もそうだった。本当に言いたいことが伝えられず、ちがうことで爆発して破綻してしまったことが何度かあった。

それに対してアサーティブな人は、自分の要求や意見を、相手の権利を侵害することなく、誠実に、率直に、対等に表現できる。「誠実」「率直」「対等」そして「自己責任」はアサーティブネスの4つの柱だ。

ということで、このアサーティブネスのトレーニングを読者代表13名が受けたときの様子をまじえて紙上講座として紹介するのが、これからの連載らしい。興味ある方は本誌を読んでみていただきたい。

面白いと思ったのは、掲載されていた「アサーティブネスの12の権利」。以下のようなものである。

1 私には、日常的な役割にとらわれることなく、一人の人間として、自分のための優先順位を決める権利がある。
2 私には、能力のある対等な人間として、敬意をもって扱われる権利がある。
3 私には、自分の感情を認め、それを表現する権利がある。
4 私には、自分の意見と価値観を表明する権利がある。
5 私には、自分のために、「イエス」「ノー」を決めて言う権利がある。
6 私には、間違う権利がある。
7 私には、考えを変える権利がある。
8 私には、「よく分かりません」と言う権利がある。
9 私には、欲しいものやしたいことを求める権利がある。
10 私には、人の悩みの種を自分の責任にしなくてもよい権利がある。
11 私には、周りの人からの評価を気にせず、人と接する権利がある。
12 私には、アサーティブではない自分を選ぶ権利がある。
(copyright NPO法人アサーティブジャパン)

なんだか励まされるではないか。
12という数字からAA(アルコホリック・アノニマス)12ステップを思い出したのはまったく関係ない連想でしかないが。