業界団体による「パチンコ依存症対策」

パチンコ依存の相談機関 業界団体が設立asahi.com:2006/02/14)
ギャンブルにハマっている人たちはほぼまちがいなく依存症と言えるのだが、特にパチンコは依存性が高いと言われている。街中どこでもあり、近年特に射幸心をあおる作りになっているためだ。
私がその深刻さを実感したのは、面識のある知り合いが会社の商品に手を付けて懲戒免職になった話を聞いた時だった。原因はパチンコによる借金。数百万単位だったらしい。離婚して妻に迷惑をかけないようにしたあげくの失職。心底恐ろしいと思った。

そのパチンコ依存症の相談期間を、パチンコの業界団体が設立すると言う。

 パチンコやパチスロをやめたくてもやめられない「ギャンブル依存症」に悩む人や家族を支援しようと、パチンコ業界が4月、専門の相談機関を設立する。電話相談のホットラインを設けるほか、相談員を各地で育て、回復支援プログラムの開発にも取り組む。ギャンブル性の高い機械の導入などを背景に増えていると言われる依存患者の救済に、業界自らが乗り出す。

 依存症支援にはこれまで、各地の相談機関などが個別に当たってきたが、全国的な組織による取り組みは初めて。

 設立されるのは「ぱちんこ依存問題相談機関 リカバリーサポート・ネットワーク」で、全国のパチンコ店でつくる全日本遊技事業協同組合連合会(全日遊連)が5年間で1億円を出資する。代表には薬物依存治療に詳しい精神科医、西村直之さん(40)がつき、カウンセラーや弁護士が運営にあたる。事務局は西村さんがクリニックを開業する沖縄県西原町に置く。

 健康の問題や借金の返済法などの相談をホットラインで受け付け、必要に応じて各地の精神保健福祉センター自助グループ司法書士を紹介する。各地のソーシャルワーカーらに依存症特有の問題を学んでもらい、機関認定の相談員に育成。事例をデータベース化し、依存症回復のプログラムづくりもする。

いいことなのだろう。だのになんだか釈然としない。なぜ業界団体が出資するのか。罪滅ぼしなのか。
依存症から回復したら本来は二度とやらない。とすると、業界としてはお客が減るわけだ。それ以上にイメージを上げて新規開拓できるからよしとするということか。
たとえは悪いが、酒造メーカーが酒ビン片手にアルコール依存症患者のケアをしているように見えるのだ。
まあそれは私が個人的にギャンブルが好きではないからそう感じるのだろうとは思うが。